秋がベストタイミング 秋の夜長 睡眠の質を高める
睡眠の現状問題
オンラインでのつながりが多い現在、眠りに落ちる寸前まで仕事やさまざまな人間関係のなかに身を置く状況が続き、オンオフの切り替えが曖昧になりがちです。そうした生活のなかで、“寝落ち”が多くなったり、なかなか寝つけなかったりと、普段の睡眠に不満や問題を抱えている人は少なくないと思います。
睡眠の基礎
秋の夜長とは、夜ふかしを連想すると思いますが、実は春と比べて環境の変化が少ない秋は、睡眠の質を見直す絶好のタイミングです。その理由は日に日に夜の時間が長くなる秋から冬には、睡眠ホルモンとも呼ばれる「メラトニン」の分泌が促進されるため、睡眠には有効な季節です。
睡眠の質を高めるポイントは“寝つき”にあります。一晩を通した睡眠の変化を調べると、一般的に前半は眠りが深く(ノンレム睡眠)、後半につれて眠りが浅くなる(レム睡眠)傾向があり、寝つきをよくすることで、睡眠の質が安定しやすくなります。
睡眠の質を高めるポイント
帰宅後、疲れてソファでうたた寝をしてしまい、そのあと寝ようとしてもなかなか寝つけない経験がある人もいるかと思いますが、スムーズに寝つくためには、就寝時までに眠気をためておくことが大切です。
私たちの体は体温が下がり、内臓が休止モードになることで眠りやすくなるため、遅い時間の食事や間食は控えて、早めに胃腸を休めるのが大切です。また、眠る直前までスマホの画面をながめたり、考えごとをするのもよくありません。つまり、脳の覚醒やストレスや興奮状態は眠りにくい原因となります。
よって、早めに食事や入浴を済ませ、部屋の照明を落とし、香りや音楽でリラックスできる空間を作るなど、環境を整えながら心身を眠りに向けて準備していくのがポイントです。こうした眠りの準備をすることが、睡眠の質を高めることにつながります。
睡眠の質を高める有効な食品
乳製品や青魚には睡眠ホルモンとも呼ばれる「メラトニン」や、精神を落ちつかせ感情を和らげるはたらきのある「セロトニン」のもととなる「トリプトファン」が含まれています。また、肉類や魚介類に含まれる「グリシン」には、体の末端部分の血行量を増やし、寝つきの要因となる深部体温を下げるはたらきがあります。他にも、抗ストレス作用のある「GABA」を含む発芽玄米や「睡眠の質向上」と機能性が表示されたサプリメントも有効です。
まとめ
睡眠は美容や健康はもちろんのこと、仕事のパフォーマンスやメンタルにも大きな影響を与えます。良質な睡眠は、頭がクリアになったり、心身が軽くなったりなどのメリットがあります。大切なのは、睡眠時間よりも睡眠の質ということを頭に入れて、今年の秋の夜長は快適な睡眠を目指してはいかがでしょうか。